(この記事はネコジルシの日記からの転載です)
この連休は台風4号の接近で、東京では不安定な天気。常に雨が降り続けていたわけではなく、ザーッと振ったり、止んだりの繰り返し。そんな中、朝夕で雨が止んでいる時間があれば、外猫散歩に出かけていた。
外猫散歩も、数ヶ月続けているといろいろなことがある。餌やりさんの知り合いが出来たり、犬のお散歩組の人と顔見知りになったり、知らない人から挨拶されるようになったり。知らない人から、すれ違いのときに「おはようございます、ご苦労様」とか声をかけられるのは、うれしくもあり、気恥ずかしくもあり。
そんなお知り合いの1人が、ぽちの陣取るお家の奥さん。毎朝2匹の大型犬を散歩させていらっしゃるので、そのときにご挨拶をするようになっていたのだけれど、数日前にちょっと相談を受けていた。お家のお庭に、迷い込んだか捨てられたのか1匹の仔猫が瀕死で現れたのだという。ひとまず保護して病院へ運び治療をされ、助けることは出来たのだというが、お家には大型犬2匹に先住猫もいるということで、お家に上げるのは難しく、庭に囲ってある状況とのこと。里親探しをするにも、まだやせ細っている状態なので、健康状態が回復するまで室内保護してもらえるところがないか探しておられるのだという。ちょうど、いざというときのために室内用ケージを注文した後だったので、すぐには無理だけれどもうちで預かれるかもしれない、というお話をしていた。
うちでケージの準備が出来たので、今日その仔猫を預かりにいってきた。
「この子なんですよ」
抱いてこられた仔猫を受け取ると、ごつごつ硬い手触りと抵抗する力の弱さにちょっとびっくりする。ああ、完全に栄養失調状態なのだというのが直ぐ分かる。それでも一時は体中泥だらけで皮と骨ばかりに痩せ細り、顔も目やにだらけで目もあけられない酷い状態からみれば、相当回復しているのだという。通院していた動物病院と治療内容を手短に教えてもらい、急いで連れ帰った。
触ると折れそうなほどに手足や首は細く、あばら骨が浮き出ているのにお腹だけがぽっこり膨れている。性別は獣医さんにみてもらったところ女の子、とのこと。名前は付けていないらしいので、「なでしこ(仮)」とすることに。
「あたちに相談もなく居候を連れてくるなんて、どーいうことョ。シャー!」
と、尻尾を膨らませて、ご立腹気味。
まぁ、姫。そうおっしゃらずに。ケージ隔離させていただいてるのだし、器の大きなところをお見せくだされ~。
なでしこの食欲は旺盛で、子猫用の缶詰をあげると目をうるうるさせながらガツガツと食べてくれる。回復基調にはあるようだ。明日には、かかりつけの獣医さんに連れて行って再度健康診断をしてもらおう。