この丸の内にあった公園のことを知ったのは、産経新聞のこの連載記事。この記事を読むまでは、丸の内・東京駅前にこんな場所があったことすら知りませんでした。
この記事を見たとき、東京の中心の不思議な猫達の庭、そこに生まれたいっときの人の輪という、時間の川の渦のような感覚を覚え、「ああ、一度でいいからその場所に行ってみたかったな」と思ったものです。そして、その3ヵ月後に目に飛び込んできたのがこのデジカメWatchの記事でした。
これはもう、「行ってみるしかないな」と。
現地は水道橋ということで、東京ドームシティのすぐ近く。ドーム側やJR水道橋駅付近の通りは休日の行楽客でごった返していましたが、首都高のふもと、ギャラリーのあるビル入り口付近の通りは表側とは対象的に静まり返っていて、休日ということもあるのでしょうがちょっと不思議な感じの場所でした。
ビル3階のギャラリー内は石膏張りの白一色。そこに、2002年の三毛猫「さくら」ちゃんとの出会いから2004年の最初の写真集出版。そして、病を得たさくらちゃんを引き取られてから昨年のお別れまでの一連の作品が、ずらりと時系列で展示されていました。
写真集にもなっている前半部は、すべてモノクロームの作品。しかしモノクロが時の経過を感じさせつつも、その中のさくらちゃんは実に生き生きとしていて、手を伸ばせば今にも触れられそうな作品ばかり。その背景に映るかつての東京駅前の風景や集った人たちにも、いつの間にか色が感じられるような、そんな写真をじっくり拝見させていただきました。
この前半部については、写真集も出版されています。
そして、後半部。病を得たさくらちゃんを引き取られてから昨年亡くなるまで、金森さんの自宅でのさくらちゃんの暮らしぶりが、こちらは展示数は前半より少ないですがカラー作品中心に並べられていました。少しずつ小さくなりながらも、愛情一杯の家庭の中で、最後まで命の灯を輝かせ続けた姿。写真の中に、しっかり捉えられていたと思います。個人的には、青空を背景にした後姿の一枚がとても印象的でした。
前半部については写真集にも収録されていますが、2004年以降の後半部は未収録、この写真展でしか見られません。お時間ある方は、是非こちらに出かけてご覧になってみてください。おススメです。
会期は23日まで。開館時間は12:00~20:00までということで、水道橋お近くの方は平日お昼休みでもOKですし、通勤路が重なる方は帰り道にお立ち寄りになられてもいいのではないでしょうか。あと、作者ご本人も基本的に会場にずっとおられるそうなので、写真集にサインをいただけるチャンスもありますよ~。
なお、ご本人のブログはこちらです。
2008-09-19追記
会場で販売されていた写真集、昨日で完売してしまったそうです。
版元の新風舎は今年1月に倒産しているということで、今から新しいものを手に入れるのは至難の業になってしまいました(´д` )。上記のamazonでもその他のオンライン書店でも、もう買えなくなってます。入手しておいて良かった~。
でも、せっかくのいい写真集なのに、これで見られなくなってしまうなんて残念ですね。。。
「ちいさな宝物」と言う題名と、
さくらちゃんが作者を見つめる写真を見ているだけで
涙が出てきました。
会場で一人で大泣きしちゃいそうです。
愛情を持ってファインダーを覗くと、相手にも伝わるんですね。
写真展開催中に一周忌を迎えたそうですが、
改めてさくらちゃんのご冥福をお祈りします。
なんぼなんでも遠すぎるし。
時間もお金もないから行かれへん。
でも、一番ないのはそこまで行き着く能力です。
仕方がないから、ブログを覗いてみたら、
もっとあかん。
1枚目の写真が妙にゆがんでる・・・・。
チャチャ丸さん、こんにちは~^^。
あぁ、チャチャ丸さん、涙を流されるにはまだ。。。^^;;
どの写真も、愛情にあふれたいいものでした。
もしよろしければ、写真集入手なさってみてくださいね。
>写真展開催中に一周忌を迎えたそうですが、
そうですね、ちょうどお邪魔した14日が命日でした。
きっと良い供養になったと思います。
maffunさん、こんにちは~^^。
>でも、一番ないのはそこまで行き着く能力です。
そんなmaffunさんにこそ、写真集ですよ。
maffunさんは、一緒にティッシュ1箱とタオルもお忘れなく!
涙もろいmaffunさん、それにチャチャ丸さんが一緒になったら、会場中が号泣してしまいそうですね^^;;;。