映画「グーグーだって猫である」
個人的評価 ★★☆☆☆
今回の星は、まずグーグー他の出演猫さん達に一つ。で、犬童一心監督と小泉今日子さん合わせて一つというところでしょうかね~。
公開直前は、Googleニュース検索で「猫|ネコ|ねこ」を検索すると、最初に上がってくる記事の大半が、この映画関連のプロモーション記事になってるほど、Webメディアでの広告には力が入っていましたね。猫雑誌も軒並み取り上げていて「猫好きならとりあえず見に行くべき」という雰囲気に、これは行かざるを得ないかなと若干流されぎみな感じで、行ってきました。内容に期待はしてませんでしたが、映画化の範囲になる原作1、2巻も文庫版で一応予習して(笑)。まぁ、猫に萌えられればいいかという感じです。
いや、これね、しょうがないと思いますよ。なんせ原作が全く映画向きでないエッセー漫画。んで、複数の脚本家に本書いてもらったらしいですが、結局どれもOKの出来にはならず。挙句原作者・大島弓子さんですら「書きます」と言っておきながら脚本投げちゃったという(笑)。で、監督自ら本書く羽目になっちゃったと。各メディアの監督の話では、まずそれ出てきてますからね~。そんな言い訳から入る映画の出来は。。。言わずもがなでしょう。でも、向いてない原作の割には、監督や小泉今日子さんは頑張ってるなと。
原作は、作者大島さんのペットロスやガンなどといった病とのお付き合いを、グーグー他の猫との生活を中心に描き、重くなりがちな話題をにやりとできる日常風景の一部として、生活感たっぷりに描いている良作。変にストーリー性を持たせる必要のないエッセイ形式ならではの表現が、読者を惹きつけてくれる作品なのだと思います。
けれど映画でそれを表現するのは至難というかおそらく不可能。そりゃ本もあがらないワケですね。
それでもね、いいんですよ、猫さえ見られれば。どうせ内容になんか期待してないんだから。もうね、猫のイイ表情がタ~ップリ見られれば、猫好きなら誰も文句言わないでしょ。けどね、まず結局期待してたほど猫でてこない(ー_ー。もうね、「猫である???」って感じですよ。
確かに猫の出てくるシーンは、よく撮れてると思います。それこそ「CG修正してる?」って程に。ほんと猫の演技って偉大です。
でも、そういうカットが実に少ない!代わりにどーでもいいような恋愛話やら申し訳程度の原作エピソードやらあざといスポンサーPRやら。しかも、まともな役者はキョンキョン以外におらんのか?というその他の演技。あんなボー読み役者やら芸人は要らんから、猫もっと出せばいいのにねぇ。
けど、全く見所がないというわけではありません。冒頭のシーンとか、グーグー中心の場面、あと終盤の夢のシーンとか。ですので、運よくチケットが手に入った人や、閑なときに格安で見られる機会がある方は、観に行ってみるのもいいかもしれませんね。